競売(公売)物件を購入する際の注意点

国や自治体が申立人となって競争入札を行って差し押さえ物件を売却することを公売と言います。当サイトで競売という場合には、公売も含めています。底地が競売物件として出てくるケースでは圧倒的に公売の比率が高くなっています。なぜでしょうか。それは底地を保有している地主は各種税金の支払いに苦しんでいるからです。公売物件として世に登場する底地は課税権者別に以下の2種類に区分されます。

国税:相続税の滞納または延納、物納によっても納税ができずに国税局の差押となって公売に付されます。

地方自治体:地方税である固定資産税等の滞納等によって、差押となり公売に付されてます。この場合、併せて一般金融機関や国税による抵当権設定がなされていることが多いです。

当社では底地の公売物件を以下のとおり分類しています。

 (1) 単独底地:利用区分ごとに分筆された底地
 (2) 一団底地:利用区分ごとに分筆されていない一団の底地
 (3) 虫食い底地:一部分筆により売却等がなされた残りの底地
 (4) 分譲底地:分譲マンション等の区分所有建物の底地

以下、それぞれの種類の特徴と取得時の注意点をご説明いたします。

(1)単独底地

 地主の相続または一部売却等の状況が発生したため、確定測量を実施し、それぞれに売却をなした残地である場合が多いです。地主の相続発生時において底地売却等について借地人と交渉をした可能性が高く、公売によって底地を購入しても借地人に売却するのは困難です。また、資力のある借地人が底地公売の入札に参加する可能性があります。
 地代収入による利回りが高ければ、底地自体を収益物件として保有する価値がありますし、長期に保有することによって、将来において借地権を買い戻すもしくは売却できる機会もあると考えられます。

(2) 一団底地

 地主の相続または他の事業または投資等の目的で一団底地を担保に提供していたのですが、返済ができずに競売になったケースです。借地人とは底地の売却を交渉している場合としていない場合があります。隣接地主とのトラブルや国有地の関係で分筆ができないこともありますので、十分な調査を要します。
 一団の底地は、街づくりの観点からも非常に有効な物件です。利用区分ごとの確定・分筆測量をどのようにするか、底地を個々に売却するかあるいは借地権を買上げて一団の更地を造るか、全体を立体交換等によりビル化を図るか等、様々なバリエーションがあります。当社が処理を請け負う場合には各借地人に意向調査を実施して、できる限り借地人の意向を反映させるよう努めます。
<以下の点に注目します> ・相続が発生した時期は?担保権の実行時期?(土地謄本) ・関係役所で国有地の有無または公用地との境界確定および現地での境界標の調査を行う必要があります。(法務局・役所・現地)

(3) 虫食い底地

以下の複数のケースが考えられます。 A.地主が相続対策として、底地を売却等により整理しようと考え、実行に移したものの借地人の資力や信用力によって、一部のみ売却等になっただけで全体の底地の整理ができなかったため現状となったケース。
B.相続が発生し納税資金調達のために、金融機関から借り入れをした、または延納によって相続税を支払うこととしたものの貸地の収益では金利負担に耐えられず、切り売りを始め、最終的には財産を全部失うこととなったケース。
C.底地全体を物納申請したものの、物納条件を整備することができずに一部を売却又は切り売りしたことによって現状になったケース。
 これらのケースでは、借地人とは交渉している場合としていない場合があります。隣接地主とのトラブルや国有地の関係で分筆ができないこともありますので十分な調査を要します。また、売却地または物納地との間の権利関係または埋設管や地上越境物を調査し、取得後のトラブルを事前に回避することが重要です。 この種類の底地は、一度は何らかの形で、整理を考えられた土地であることから、整理できなかった原因を知るべきです。整理を考えてから時間が経過し環境も変化している可能性がありますので、その原因を調査(分筆または隣接地の権利関係を調査)し、区画整理または余剰容積の活用により、一団地と同様の手法で、再活用を図ります。

 上記の一団底地及び虫食い底地の整理方法は非常に難しく、借地人めいめいの生活環境が異なり、底地を購入したい者、借地権を売却したい者などに意見が分かれることが殆どです。ここで強引にどちらかにまとめることは至難の業であるばかりか、社会的な批判も浴びることになりかねません。そこで地主は長い時間を掛けて借地権の購入や売却を繰り返し、敷地を整理していくことになります。しかし、これではいくら時間と費用が掛かるかわかりません。そこで、時間と費用を短縮できる区画整理事業を活用する方法があります。

◎敷地整序型土地区画整理事業

 土地区画整理事業が既成市街地でも円滑に施工できるように事業制度が整備されてきました。「敷地整序型土地区画整理事業」は平成9年に創設され、既成市街地の低未利用地や不整形地対策として、換地手法を小規模でも活用できるようにしたもので、「区画道路の付け替え」「道路の隅切」「道路舗装の打ち替え、植栽」等を区画整理にいう「公共施設の新設又は変更」に該当するとしてこれを利用できることとした。メリットとして開発行為で行う場合と比べると、譲渡所得税、登録免許税、不動産取得税が非課税となり、民間事業者による都市の再生にとっては大きなメリットがあります。(許認可事業)

(敷地統合・整序型)  敷地統合・整序型は、隣接敷地の追加取得、土地交換、共同化、敷地整序型土地区画整理事業など多様な手法の中から適切な手法を選択・活用し、敷地を整備するものです。

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